10月の収穫と、醸造後のご報告です。
12月19日、百農民ワインの醸造を委託しているシャトージュンの醸造責任者・仁林さんと、2020年の春先のボトリング(瓶づめ)と出荷までの過程における「ワインの方向性」について、協議しました。
その結果、「百農民2019」では、タンク内で現在熟成中の同じ原液から、「2タイプをワイン」を用意することにしました。①ひとつは、12月末ごろに1回目の澱引きをし、その際に上澄み液を抽出したものをそのまま分離保管し、春先に、火入れしないまま(生酒)、粗目のフィルタリングのみ実施して、澱や酵母を残したままボトリングする、というもの。
②もうひとつは、12月に実施予定の澱引きを行わず、原液を澱と接触したまま5か月間、寝かせる(シュールリー方式)というものです。この原液を①とは別途分離して保管したまま熟成を続け、2020年3月後半に、あらめのフィルタリングのみおこなって、火入れしない(生酒)ままボトリングします。
①は、昨年「百農民2018・無濾過原液」として120本限定で製造したものと同じプロセスとなります。一方、②のシュール・リー方式による甲州ワインの清算は、当社にとっては初の試みです。「百農民2018・無濾過原液」が、現在も素晴らしい変化を続けている現状を思いますと、来年出荷の②では、それにさらに新しい要素を加えることとなりますから、出来上がりや、その後の変化・熟成が大変たのしみなワインとなることでしょう。
みなさま、百農民2019に、どうぞご期待ください。