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自分達が本当に飲みたいワイン(2020.8.25)

今回は「タンクからワインボトルにへワインを瓶詰めする際に行われている製造工程」について、お話ししてみたいと思います。

一般に瓶詰め作業の際は、「フィルタリングと低温殺菌処理」を行います。酵母を除去するレベルでのフィルタリング(ろ過)は、当たり前に行われているものです。これは、瓶内に酵母が残ってしまった場合は、出荷後、瓶内で二次発酵を始まる危険性が残ってしまい、その場合、ボトル内の気圧が上がって、コルクを押しあがって(噴き出して)くる恐れがあるためです。

上場ワインメーカーの、マスプロダクション(大量流通品)のワインでは、『酵母を瓶内に残して出荷してしまった』場合、”製品回収する”ほどの対応を行っているのが現状です。こうしたことは、過去に度々ニュースにもなっています。

■2019.8月日経新聞
「サッポロが白ワイン回収 コルク飛ぶ恐れ、8万本」
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO48277250W9A800C1CR8000?s=1

ちなみに、百農民ワインでは、基本的に、酵母を取り去るほどの精細な濾過を行っていません。(ノンフィルター)。なぜ、そのような方針であるのか、ここでは触れてみたいと思います。

百農民ワインでは、2004年のファーストビンテージを皮切りに、一定の在庫を手元に残して、長期に渡り、ワインの品質を経過観察しています。そうして、分かったことがあります。

ワイン酵母は5~10ミクロン程度の大きさしかありません。これほどの微細物質を除去するほどのフィルタリングをかけたワインは、出荷から1年後、2年後、3年後、「うまみ」「ボディの厚み」「香り」の面において、除去をしなかったワイン(ノンフィルター)と比べますと、かなりの差がつく(パワーが落ちてしまう)、ということが体験的に分かっています。その”味わい差”が、テイスティングで比較してみて、あまりにも大きかったのです。そのため、私達は、「自分達が飲みたいワイン」として、ノンフィルターを選択しました。

ただ、上記のニュースにもありますように、ボディの厚みや、長熟を重視してフィルタリングをかけなかった場合、酵母をワインに残すことによる、瓶内2次発酵によるリスクを伴います。消費者の手に渡ったあと、常温で保管されるなど、保管状態が悪かった場合は注意せねばなりません。百農民ワインでは、酒店等の小売店へは一切出荷・販売をしていません。ワインの特性や保管方法などを、ご説明しながら、直接、当社から相対でのみワインをお届けしています。そうして意味で、品質のコントロールがある程度、可能となっている側面がございます。

幸い、百農民ワインでは、「瓶内2次発酵によるコルクの吹き出し」によるトラブルは今のところ、発生したことはありません。むしろ、今回、ここでお伝えしたいことは、ノンフィルターで瓶詰したワインの「長熟性」です。当社で保管しております2004年ビンテージの百農民(甲州ワイン、ノンフィルター処理)は、未だに品質を維持しており、(古酒としてですが)まだまだ美味しく飲めるレベルなのです。なお「百農民2018ノンフィルター」は、2020年8月時点では、だいぶ微発泡してきており、冷たく冷やして召し上がって頂ければ、その辛口さと、甲州ブドウ独自の風味とあいまって、大変爽快感を感じて頂けるかと思います。

ノンフィルターワインにとって、最もだいじなのは「保管状態」です。

私たちの百農民ワインは、趣味性の強いワインです。上記のとおり、大手ワイナリーではやらないような製造方法で、ワインを詰めています。それは、私達が「自分達が本当に飲みたいワイン」をプロデュースしているからに他なりません。

もし、この『なにも足さない(補糖しない)、なにも引かない(フィルタリングしない)、加熱しない(瓶詰時の低温殺菌をしない)』という製造コンセプトに共感頂き、百農民ワインのファンでいて頂けるなら、それは私達にとってこの上ない喜びです。

これからも、どうぞ百農民ワインを応援のほど、よろしくお願い致します。

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